ラーメン屋に行った
高校時代、学校の近くに、あるラーメン店が開店した。
そこはチェーンのラーメン店で、現在にいたるまで店舗数も拡大し、ラーメンチェーンとしては大手の部類になっている。
当時、学校近くではあったが、通学方向とは逆方向にあった為に行くことはなかった。
初めて行ったのは大学生になってからだったと思う。
味はこってりしてるという印象くらいだったが、チェーンなのに店内が汚く、店員のヴィジュアルも髭に金髪とかで汚いというイメージがあり、その後一度も行くことはなかった。
それからかなりの年月が過ぎて、そのチェーンのラーメン店に気まぐれで行くことになった。
昼時を過ぎていたので客はほとんどいなかった。
店内に入り、テーブルにすわりメニューを確認して注文をした。
ピアスをした若い店員が早口で面倒くさそうに何かを訊いてきた。
何を言ってるのかわからないので、「え?」と言った。
「○△×はこってり、○△×、??」とか聞こえた。
もう一度、「え?」と訊いた。
また、面倒くさそうに少しゆっくりと訊いてきた。
「スープはこってりとあっさりと○△×~?」
語尾は聴き取れなかったが、スープがこってりとあさっりがあるということがわかった。
それをどうするかを訊いてきたらしい。
「それじゃあ、普通で」
と私は言った。
今度は少し強い口調ではっきりと、「こってりとあっさり、どちらになさいますか?」と訊いてきた。
普通があるのかないのか実際は知らないが、ないという説明をするのが面倒なのか、客が知っていて当然と思っているかわからないが、こっちもどうでもいいと思い、「こってりで」と答えた。
また、むにゃむにゃ早口で何かを行って、厨房の方へと行ってしまった。
ラーメンがくるまで携帯をいじりながら時間を潰しつつ、厨房の方へ目をやると麺を茹でる機械が目線に入ってきたのだが、脚の部分とかその機械の下がやけに油汚れが酷い状態だった。
他のところに目をやると食事前に食欲がなくなるので、みないように意識した。
とにかく、ラーメンがきて食べて、金を払って店を出た。
駐車場に行くと異臭がした。
ゴミ置き場の前に野菜の切れ端みたいなのが散らばっていて、その脇に一斗缶がいくつか置いてあった。
腐敗臭と油の匂いが鼻をついた。
店の横を見るとすぐ隣が民家で、苦情がこないのかなぁと思った。
誰かが、「ラーメン屋は汚い方が旨そうだ」と言っていた。
少し前に行った新宿にある超有名なラーメン店は厨房もピッカピッカに磨き上げられてて今までみたラーメン店のなかでトップクラスで清潔だったが、私の口にはまるで合わなかった。
まぁ、どっちも二度といかないと思うけど、商売としては二店とも成功しいると思われるから、私の評価なんてどうでもいいと思うけど。。。
なんにしても、改めて、人を雇って思ったとおりに仕事をさせるのって難しいと思った。